素材や縫製にもこだわり量産は困難だが、それはあくまでレースを目的とした場合の話
ライブの衣装のようにダンス程度の運動量を想定したものであれば複製は容易とされている
「フィッティング良好。お似合いですよ、フラワーさん」
「えへへ……ブルボンさんの勝負服、一度着てみたかったんです」
2月初旬。学園会報誌の撮影会場に体格差の著しい2人のウマ娘が現れた
片やクラシック戦線の筆頭ミホノブルボン、片やティアラ路線と短距離路線で実力を示したニシノフラワー
同期にしてルームメイトの彼女たちはこの日、お揃いの勝負服を着て撮影に臨んでいる
「キレイにラッピングされたチョコレートみたいで……この季節にぴったりですね」
「……ありがとうございます。この勝負服はファンの方々の間でも賛否が分かれたため、少々心配していました」
「えっ……こんなにキレイなのにですか?」
年度代表ウマ娘等、輝かしい実績を残したウマ娘には新たな勝負服が贈呈されることがある
基本的に元の勝負服と被らないものが作成されるため、評価が分かれることも多いという
「そんな……気持ちは少し分かりますけど」
「また、『厚着でキスマークを隠してるんじゃない?』というコメントも……」
「ブルボンさんはそんなウマ娘じゃありません!」
撮影準備に奔走するスタッフ達が一瞬その手を止め、声の出所に視線を向ける
それはここにいた誰よりも、ニシノフラワー本人が驚いたほどの声量だった
ミホノブルボンは慌てるニシノフラワーを制し冷静に何でもないことを伝えると、現場は落ち着きを取り戻し準備に戻るのであった
「フラワーさん。誰もがそういう目で見ているわけでないことは分かっています」
「そ、そうですよね。ごめんなさい、私……」
「ですが、あなたの言葉で私の中のパラメータ『自信』が向上したのも事実です。感謝します」
ミホノブルボンとて心まで機械ではない。気に病むこともあれば他人の目を気にすることもある
自分に浴びせられた非難が幼い友人にまで及ぶのでは……と危惧しなかったはずがない
口下手な彼女は腰を屈め、言葉で伝えきれなかった感謝を抱擁をもって表すのだった
「はい。それでは撮影に移りましょう……ところで」
ニシノフラワーが落ち着き、いざ撮影開始……となるその直前。ミホノブルボンは裏方に視線を向けた
そこにいたのは彼女のマスターこと担当トレーナー、そしてニシノフラワーの担当トレーナーだ
「フラワーさんのマスターさんはなぜ屋内なのにマフラーを巻いているのでしょうか?」
「今日のトレーナーさんは寒がりさんなんだそうです」
「先ほどフラワーさんに衣装を届けに行ったときは巻いていなかった覚えがあるのですが」
「今日のトレーナーさんは寒がりさんなんだそうです」
「……」
「……」
「……了解しました」
好みは人それぞれであり、どんな理由があるにせよ他人のファッションにケチをつけるものではない
ミホノブルボンは気まずそうに目を逸らすニシノフラワーのトレーナーを見なかったことにして撮影に戻った
>ミホノブルボンとて心まで機械ではない。気に病むこともあれば他人の目を気にすることもある
体は機械と誤解される言い方はよせ
えっ!?
>『地固め標準装備はズル』
(ハナの取り合いに負けたんだな…)
>『元の勝負服のほうがカッコいい』
えろだぜー
>『スカートの宝石が淫紋みたい』
えろだぜー
>『地固め標準装備はズル』
マジなやつはやめろ
えっお尻丸出し?って思うよな
フラワーちゃんのトレーナーさんマフラーでアツアツなのにフラワーちゃんと目が合ってもっと赤くなってる
かわいい〜
1.5アニバはうn
元から丸出しじゃねーか!
過去一二を争うろくでもない格言来たな…
ケツ周りが他の勝負服と比べてもダントツだけど
通常勝負服はブルボンがチョコボン勝負服はライスがメインになって考えたらしいな