1: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)22:17:33
元旦のトレセン学園の敷地内、ダイイチルビーはターフを蹴り上げて日課のトレーニングを行っていた。
他のウマ娘もまばらにいるそこでは、トレーナーが熱心に自分を目で追いかけて記録を付けている……所の周りに、うんざりする姿も見える。
「お昼ですがまだまだ寒い。本家の者は何時になったらトレーニングを終えるのでしょうか」
ダイサンルビーがターフに寝転がりながら芝を弄っている。
「NintendoSwitch2の発表はまだでしょうか。やはりゲームは任天堂に限ります。この学園にはセガがどうとか言う者がいるみたいですが」
ベンチに腰掛けながら必死にゲームで遊んでいるダイヨンルビー。
「トレーナー様、お寒いようでしたらもう1枚上着を……」
「もう少しでトレーニングも終わりますし大丈夫ですよ。ダイニルビーさんこそ寒くないですか?」
トレーナーの横に付いて離れないダイニルビーの姿も見える。
分家の者たちは呑気な事に、一族の行事も程々に抜け出してトレーナーのところに集まっている。トレーニングに集中し難く、目障りな事この上ない。
他のウマ娘もまばらにいるそこでは、トレーナーが熱心に自分を目で追いかけて記録を付けている……所の周りに、うんざりする姿も見える。
「お昼ですがまだまだ寒い。本家の者は何時になったらトレーニングを終えるのでしょうか」
ダイサンルビーがターフに寝転がりながら芝を弄っている。
「NintendoSwitch2の発表はまだでしょうか。やはりゲームは任天堂に限ります。この学園にはセガがどうとか言う者がいるみたいですが」
ベンチに腰掛けながら必死にゲームで遊んでいるダイヨンルビー。
「トレーナー様、お寒いようでしたらもう1枚上着を……」
「もう少しでトレーニングも終わりますし大丈夫ですよ。ダイニルビーさんこそ寒くないですか?」
トレーナーの横に付いて離れないダイニルビーの姿も見える。
分家の者たちは呑気な事に、一族の行事も程々に抜け出してトレーナーのところに集まっている。トレーニングに集中し難く、目障りな事この上ない。
2: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)22:19:24
しかし、この周回で今日のトレーニングは終わる。この後は普段通りの食事メニューを摂取しに行く予定となっている。
普段はトレーナーに職務を優先させているが、ここで彼を食事に誘って分家の者たちから引き剝がしておけば問題ない。
「本日のトレーニングが終了しました」
「お疲れ様。正月だし今日はもう上がって、支度を済ませたら帰って大丈夫だ」
夕方には新年の一族の行事もある。トレーナーもスケジュールを覚えてくれており、手早く撤収作業を済ませていた。
「トレーナー様、この後の食事ですが――」
「ようやく終わりましたか。それではトレーナーさん、昼食におせちを食べましょう」
「っ!?」
言葉を遮って来たダイヨンルビーの言葉に僅かながら動揺してしまったが、問題はない。
去年は自分の言葉が足りず、厳しい言い方をしてしまいトレーナーにはおせちの用意をさせないようにしてしまった。苦い記憶だが、今年はそれが功を奏して――
「もうお昼だしな……それじゃあ俺たちは教室でおせち食べるか」
「トレーナーさん……!」
普段はトレーナーに職務を優先させているが、ここで彼を食事に誘って分家の者たちから引き剝がしておけば問題ない。
「本日のトレーニングが終了しました」
「お疲れ様。正月だし今日はもう上がって、支度を済ませたら帰って大丈夫だ」
夕方には新年の一族の行事もある。トレーナーもスケジュールを覚えてくれており、手早く撤収作業を済ませていた。
「トレーナー様、この後の食事ですが――」
「ようやく終わりましたか。それではトレーナーさん、昼食におせちを食べましょう」
「っ!?」
言葉を遮って来たダイヨンルビーの言葉に僅かながら動揺してしまったが、問題はない。
去年は自分の言葉が足りず、厳しい言い方をしてしまいトレーナーにはおせちの用意をさせないようにしてしまった。苦い記憶だが、今年はそれが功を奏して――
「もうお昼だしな……それじゃあ俺たちは教室でおせち食べるか」
「トレーナーさん……!」
3: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)22:20:57
まさか再びおせちを用意してきているとは思わなかった。また自分を気遣ってくれたのだろうか。やはり自分とトレーナーは言葉が無くとも互いに理解し合えているのだ。
食事のメニューが崩れてしまうが、ここは厚意に甘えたほうが良いだろう。だが、そう思っていたところで次の言葉で高揚した気持ちは音を立てて崩れていく。
「それにしてもおせちが食べたいなんて言い出して、ダイサンルビーはおせちが好きなのか?」
(え……?)
「はい。やはり正月料理を食べてこその新年ですし、それにトレーナーさんがお作りになられたおせちも食べてみたいと思いましたので」
「伊達巻は入れてくれましたか?」
「ネットでレシピ調べて作るのも大変だったよ……とりあえずそれっぽいメニューは頑張って作ってみて、三人分は詰めてみたから」
(しかも去年とは違い手作り……!?)
「楽しみです。お味の評価は厳しめになると思いますが」
食事のメニューが崩れてしまうが、ここは厚意に甘えたほうが良いだろう。だが、そう思っていたところで次の言葉で高揚した気持ちは音を立てて崩れていく。
「それにしてもおせちが食べたいなんて言い出して、ダイサンルビーはおせちが好きなのか?」
(え……?)
「はい。やはり正月料理を食べてこその新年ですし、それにトレーナーさんがお作りになられたおせちも食べてみたいと思いましたので」
「伊達巻は入れてくれましたか?」
「ネットでレシピ調べて作るのも大変だったよ……とりあえずそれっぽいメニューは頑張って作ってみて、三人分は詰めてみたから」
(しかも去年とは違い手作り……!?)
「楽しみです。お味の評価は厳しめになると思いますが」
4: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)22:22:19
「味見はヘリオスに頑張ってもらったから何とか形にはなってるはず……とはいえお手柔らかに頼むよ」
まさか分家の者たちがトレーナーに我儘を言っておせちを作らせているとは思いもしなかった。それに庶民が味方しているとは由々しき事態である。
恐らくは分家の者の誰かが赤いリボンを結び直して自分に変装して庶民を誑かしたのだろう。
「ルビーはこれからいつもの食事メニューだもんな。それじゃあ今日はこれで解散だ」
「ト、トレーナーさん、わた――」
「ダイイチルビーは厳しい食事の管理で体作りをしています。食事の時間も差し迫っていますし、彼女の邪魔にならないよう私たちも早く教室に戻りましょう」
今度はダイニルビーが言葉を遮ってくる。トレーナーの見えない位置から、妖しい笑みをこちらに向けてくるのが見えた。
まさか分家の者たちがトレーナーに我儘を言っておせちを作らせているとは思いもしなかった。それに庶民が味方しているとは由々しき事態である。
恐らくは分家の者の誰かが赤いリボンを結び直して自分に変装して庶民を誑かしたのだろう。
「ルビーはこれからいつもの食事メニューだもんな。それじゃあ今日はこれで解散だ」
「ト、トレーナーさん、わた――」
「ダイイチルビーは厳しい食事の管理で体作りをしています。食事の時間も差し迫っていますし、彼女の邪魔にならないよう私たちも早く教室に戻りましょう」
今度はダイニルビーが言葉を遮ってくる。トレーナーの見えない位置から、妖しい笑みをこちらに向けてくるのが見えた。
5: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)22:22:53
(まさか、去年の私の失態をどこかで……!?)
こちらが反論できないことを知っているとしか思えない。計画された犯行に分家の者たちを睨みつけたが、どこ吹く風と言わんばかりにトレーナーの袖を引っ張り、彼を連れて行こうとする。
「……本日はダイキュウルビーが国外に出ていて不在なので、分家の者に成り代わってもこちらに来ても良いのですよ、本家様」
去り際に、ダイニルビーが囁いてきた。
自分の知らない所で少しずつトレーナーが彼女たちに染められていくような気がして、ダイイチルビーは焦燥感に駆られていった。
こちらが反論できないことを知っているとしか思えない。計画された犯行に分家の者たちを睨みつけたが、どこ吹く風と言わんばかりにトレーナーの袖を引っ張り、彼を連れて行こうとする。
「……本日はダイキュウルビーが国外に出ていて不在なので、分家の者に成り代わってもこちらに来ても良いのですよ、本家様」
去り際に、ダイニルビーが囁いてきた。
自分の知らない所で少しずつトレーナーが彼女たちに染められていくような気がして、ダイイチルビーは焦燥感に駆られていった。
6: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)22:26:38
やっぱ怖いスね華麗なる一族ってやつらは
8: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)22:35:33
何の何の何????
10: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)22:42:18
>>8
何って…見ての通りだが
何って…見ての通りだが
9: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)22:36:42
九人もいるのか…
11: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)22:52:17
💎聞き逃せない事を言っている方がいた気が…
12: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)23:05:19
やっぱりすごいですね…チームフエルビーは
13: 名無しさん(仮) 2025/01/15(水)23:25:45
>>12
>何の何の何????
>何の何の何????