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2025.06.01-21:01:49

ウマ娘怪文書

【ウマ娘怪文書】ウマ娘のトレーナーは休日が不規則になりやすい。年末年始といえどもそれは例外ではなく、年が明けて早々に開催される中山金杯のために、トレセン学園は授業こそないもののほぼ普段通りに動いている

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1: 名無しさん(仮) 2025/01/04(土)23:57:11
ウマ娘のトレーナーは、休日が不規則になりやすい。年末年始といえどもそれは例外ではなく、年が明けて早々に開催される中山金杯のために、トレセン学園は授業こそないもののほぼ普段通りに動いている。
今の自分のように年末年始も仕事をしている者にとって、カフェテリアなどが休まず営業してくれているのは僥倖だった。しかし、今仕事をしているのは我が担当──ミスターシービーのレースのためではない。彼女の始動戦は幾分先のことである。
「やってるなぁ」
にもかかわらず自分がここにいるのは、シービーが新年の書道パフォーマンスを務めるからであった。彼女が頑張っている中で家でこたつに入って年を越すという気にもなれず、こうして彼女が練習をしている間は仕事を片付けることにした。
2: 名無しさん(仮) 2025/01/04(土)23:57:57
しかし、窓の外で駆け回る彼女の姿は練習というにはあまりにも楽しそうで、ついつい手を止めて目で追ってしまう。華やかな衣装を身に纏い、友人と連れ立って真っ白な雪を蹴立てながら走る姿は、人里離れた野山に遊ぶ美しい獣のようだった。
「もうちょっと頑張るか」
何もかも楽しみに変えてしまう彼女は、トレーニングのときもこんなふうに屈託なく笑いながら駆けてゆく。それを思い出すと、気怠い書類仕事にも少し張りが出てきた気がした。

「…ん〜…」
気がつくと、トレーナー室は窓から差す西日で赤く染まっていた。仕事を一段落させて少し仮眠を取ったつもりだったが、思いのほか寝入ってしまったらしい。
「おはよう。仕事は進んだ?」
「ん…ごめんな。寝ちゃってた。
でも、結構捗ったよ」
寝顔を覗き込むように隣に座るシービーの柔らかな笑顔も、同じように茜色の衣を纏っている。その無垢な表情には、墨の跳ねた跡でさえ可愛らしい化粧に見えた。

3: 名無しさん(仮) 2025/01/04(土)23:58:25
「いいメイクだな」
「でしょ。今日はエースが頑張ってくれてさ。
やっぱりいいな。エースに追いかけてもらうと、どこまでも走っていける気がする。今日なんて、あのまま空に昇っていけそうだったよ」
からかうようにその頬を指さしても、彼女は気を悪くすることもなく、むしろ誇らしそうに今日の思い出を話してくれた。
「ああ。窓から見てたよ。すごかったな、ふたりとも。
なんか、エースが羨ましくなっちゃったな。俺もあんなふうにシービーを輝かせてみたいよ」
彼女の話を聞く度に、エースに少し憧れてしまう。彼女が一番好きなことに、一緒になって飛び込んでいけることに。
ふたりのレースを見ていると、その間だけは彼女を独り占めされているような気がして、少しだけ妬けてしまう。そんな大人げない感情を抱いてしまうほどに、彼女たちは輝いていた。
4: 名無しさん(仮) 2025/01/04(土)23:58:59
だがそれを聞いた彼女は、頬を膨らませて拗ねたような顔をした。
「前にエースにも言ったけどさ。エースはエースで、アタシはアタシ。そして、きみはきみなんだよ。
エースはエースのままで、きみはきみのままで、アタシをずっと照らしてくれる。だからアタシは、きみたちのことを好きになったんだ」
そんな表情も、発する言葉も、全部好きだった。彼女の不満は最もだが、こんなに夢中にさせるから別の誰かに妬いてしまうんだと、きっと彼女は気づいていない。
「だから、きみはきみのままでいてよ。
アタシはちゃんと、きみのこと好きだから」
頬に触れた唇から、言葉に込められた熱が全部伝わってくる。
心が甘いものに変えられて、溶けてしまいそうだった。
5: 名無しさん(仮) 2025/01/04(土)23:59:17
ゆっくりと唇が離れる。何も言えずに恥じらうことしかできないこちらを見て、彼女の表情はしてやったりと言いたげな笑顔に変わった。
「アタシもきみも、自分のままでいる。誰かの真似なんてしない。そんな姿をお互いに好きでい続ける。
どうかな。悪くないと思うんだけど」
悪くない、どころじゃない。そうなったらどんなにいいかと、ずっと思っていた。
それを彼女も望んでくれていたら、こんなに嬉しいことはない、と。
「最高」
「ふふ。やった」
6: 名無しさん(仮) 2025/01/04(土)23:59:36
「手、冷たいな」
「ずっと雪の上でやってたからね。でも、楽しいから全然気にならなかったよ」
雪の上に書を、という思いつきを聞いて、どんどん自由に、型破りになっていく彼女たちが愉快で仕方ない。ついていく方は大変だろうが、いつの間にかついていくことも楽しくなっているというのは、散々自分が体験していることだ。
「はは、紙じゃ窮屈か?」
「うん。やっぱりアタシたちは、遠慮なく駆け回れるところが好きなんだ。
雪もいいね。目の前はまっさらで、走ったあとに道ができるんだ」
一本指で真っ直ぐに空を切りながらそう話す彼女は、どこまでも無邪気に笑っている。
「そっかそっか。よかった。
俺の頬は窮屈じゃなかった?」
その顔が心から安らいでいるせいで、差すなら今だ、と思ってしまった。
7: 名無しさん(仮) 2025/01/04(土)23:59:54
猫のように目を丸くしている彼女が面白くて、ついくすくすと笑いが漏れてしまう。どうして悪戯を見抜かれたのかもわかっていないその表情を見ると、いつも振り回されてばかりの彼女をやり込めているのだと実感して気分がいい。
きっとそのときの自分の顔もさっきの彼女と同じように、してやったり、と笑っていたのだろう。
「唇に黒いのがついてるよ」
愛を示してくれたお陰で悪戯に気づいたというのは彼女に申し訳ない気もするけれど、これ以上素敵な尻尾の出し方もないだろう、とも思った。
「きみもお揃いにしたかったんだ」
自分の頬の墨の跡を指差して、彼女は遠慮なく笑った。そんな実に可愛らしい、彼女らしい自白を聞いてしまえば、罪に問う気にもなれなかった。
8: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:00:05
「拭くもの取ってくるね」
「待って」
膝の上から降りて洗面台に向かおうとする彼女を、手を引いて引き止める。彼女は不思議そうに首を傾げているけれど、せっかく書いてくれたならまだやることがある。
「なんて書いたか当てたい」
彼女は一瞬だけ、少し恥ずかしそうに眉根を寄せた。けれど、その表情はすぐに満足そうな微笑みに入れ替わっていた。
「ふふ。
いいね。きみ、やっぱり遊びの天才だよ」

手を後ろに組んでこちらを見つめる彼女は、さっきの練習のときと同じくらい楽しそうに微笑んでいた。
「さすがにノーヒントじゃ無理だと思うから、まずひとつ教えるね。
書いたのは漢字一文字です」
彼女のことだ。飛ぶように自由闊達な字で、その時思ったことを思ったままに書くのだろう。

9: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:00:19
「うーん。『翔』とか。
今日の練習、そんな感じだったろ」
彼女の目が輝いて、口元がゆっくりと持ち上がる。それを見てもしや正解かと思ったが、どうもそう簡単にはいかないらしい。
「あは!そうだね。それも気持ちよさそうだ。
でも残念。書いたのはきみがくれたものだから」
却って思いつかなくなった。最近彼女に贈ったものといえばクリスマスにランプを買ったくらいで、それを今になって書くとは思えなかった。
「んー…だめだ、思いつかない。
ごめんな、自分から言っておいて」
「あははっ!いいよ。無茶したのはアタシの方だし。
きみがなんて答えるのか気になったから始めたけど、多分正解は出ないと思ってたから」
10: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:00:31
そう言われると、余計に何が書いてあるのか気になる。ヒントがあっても答えが出せないほど、珍しい字だったのだろうか。
「アタシの手にも一緒に書いたんだ」
彼女の左手が目の前に差し出される。その手の甲には、確かに墨で書いた文字があった。
「…木?」
その字は読むならば木とするしかなかったが、不自然な点がいくつもあった。手に文字を書くはずなら普通は指のある側を上にしそうなものだが、その木の文字は指と平行に書かれていた。形にしても全体的に縦に潰れているように見えて、達筆な彼女らしからぬ字、という感想は否めない。
「あは、そう見えるよね。
でも違うんだ」
訝るようなこちらの声音に答えるように、彼女はその手をそっと伸ばした。
11: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:00:43
「…!」
「ふふ。あったかい」
柔らかい指がゆったりと頬を撫でて、一気に顔に血が上るのがわかる。
触れられて、撫でられて、キスをされて。今日だけで頬が蕩けてしまうのではないかと思った。
「鏡を見てみて」
彼女の手が添えられて首を動かせなかったから、目だけを鏡に向けてみる。
彼女の手の字が不自然な形だった理由がわかった。もともと一つだった字が、上下に分かれた片割れだったからだ。
自分の頬と、彼女の手。ぴたりと合った「楽」という文字が、そこにあった。
12: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:00:58
「きみの作ってくれたトレーニングメニューを見たよ。アタシが楽しめるように、一緒に遊びながら鍛えられるようにしてくれたんだよね」
そんな大層なことはしていない。シービーと一緒に走れる彼女の友達が羨ましくて、ただ自分が見守るだけのメニューを組みたくなかっただけだ。
「俺が寂しかっただけだよ」
「それでも…ううん、だからいいんだよ。きみはアタシのために、いろんなことを考えてくれた。無理やりじゃなく、きみも楽しみながらね。
それがすごく嬉しくてさ。きみの寝顔を見たら、もう我慢できなくなっちゃった」
なのに、彼女はそんな自分のわがままも楽しみに変えてしまう。彼女と一緒にいると、ありきたりな時間がたちまち美しく色づいてゆく。
「ちょっと恥ずかしかったから、きみに見られる前に消しちゃおうと思ったんだけどさ。
それでも、やっぱり書いておきたかったんだ。忘れないように」

こっちが遊びの天才なら、彼女は言葉の魔術師だろう。
たった一文字で、心に魔法をかけてしまうのだから。
「きみと一緒にいると楽しい。
それはきみが、『楽しい』を作ってくれるからなんだって」

13: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:01:08
いつか、自分が言った言葉を、彼女がずっと大切に覚えていてくれたことがあった。大層な考えもなくただ思うままを口にしただけだったけれど、その言葉がずっと、彼女を支えていたのだと。
今の自分も彼女と同じだ。彼女が口にした想いは、きっといつまでも心の中を照らしてくれる。
「…でも、楽しいことを探すのが幸せだって教えてくれたのは、シービーだよ」
腕の中に飛び込んできたぬくもりが、冷えた体をどこまでも温めてくれるのと同じように。
「そっか。ふふ。
じゃあ、ふたりで探そうよ。今年も来年も、そのまた次の年も、ずっとさ」
14: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:01:20
「今はこのままくっついてようか。いっぱい動いたから、アタシも寝ちゃいたい気分」
大きく欠伸をした彼女を、膝の上から落とさないようにゆっくりと抱き寄せた。彼女の好きな力加減も、それを見つけてあげるとぴたりと頬を寄せて答えてくれることも、もう知っている。
「起きたら、また一緒に見つけようよ。楽しいこと」
彼女は楽しいことのために生きている。その中に自分を入れてくれていることが、何よりも嬉しかった。
気ままな彼女の旅路の連れ合いに、自分を選んでくれたことが。
「じゃあ、しばらく見つからなくていいかも」
「いじわる。ふふっ」

今年も来年も、そのまた次の年も。
彼女の隣にいれば、いつまでも幸せだと、心から思った。

15: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:02:24
おわり
シービーに書き初めされたいだけの人生だった
16: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:06:25
お揃いの落書きされたいよね…
17: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:10:16
新年の遊びをふたりで考えるのが恒例行事になっててほしい
羽根つきで負けた時に何書いたのか当てるゲームもしててほしい
18: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:13:19
エースかマルゼンあたりに膝の上で寝かしつけてるの見られるやつ
19: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:16:10
どうせ普段も手に指文字とかやっとるんやろ…
20: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:20:59
その日は落書き消さないまま残してるんだよね
21: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:27:51
楽しいことに人生かけてるシービーに「楽しい」を作ってくれたと言われる喜び
22: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:31:28
「きみも書いて」ってシービーに無茶振りされたい
あの綺麗な肌に何を書くか迷って笑われたい
23: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:32:09
猫のひげとか書き足したいよね
24: 名無しさん(仮) 2025/01/05(日)00:36:19
>>23
多分にゃんって鳴き真似もしてくれる

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