そのパーティの中で、おれたちはエイプリルフールにちなんだウソつきレクリエーションをしていたのだけれど――。
「――え、お嬢いまナンテ??」
「――再三申し上げますが、誰かを呼ぶときは正しく名前で呼ぶのが礼儀では無いでしょうか。ですので、今後私を呼ぶときはしっかりと名前でお呼び下さい」
ピシリ、と。ルビーがヘリオスに言い放つ。
「え、えっと……それってつまり――」
「お嬢のこと、お嬢って呼んじゃダメってことぉ〜!?」
「はい。今後は名前でお呼びください」
「ぇっ、えっお嬢禁止令!? それアリ?? お嬢はお嬢だし、えっお嬢って呼んじゃダメってンジャつまる所沢――」
「――お、お嬢のこと……る、ルビーって呼べってコト……!? や、ヤバぁ」
目をぐるぐるさせて、ヘリオスは頭を抱える。
……た、多分これ、ルビーなりの冗談だと思うんだけど……。
「……はい。いかがなさいましたでしょうか?」
「っ!!! ――ハッァ」
ヘリオスが胸を抑えて仰け反る。あ、あはは……なんか、楽しそうだね……?
「で……でふふ……ウチ、ルビーって呼んじゃって……えっナニコレ、がち恋距離感でポポポポーン???」
「…………」
「えっ、えっじゃあ、その、ルビー……?」
「はい、なんでしょう」
「〜〜っ!! ――っ、いやいや、破壊力エグくない――!?? これこのままゴールインできるくない??? ちょっ、一旦もっかい呼ぶか……る、ルビー?」
「はい」
「どぅへっエっ↑ ルビー呼びすんのマヂらびゅ!? これヤバでッ、ってかあれコレ押せ押せでイけるくない!? んじゃ、んじゃんじゃあ……ルビー!!」
「……なんでしょう、ヘリオスさん」
「――すみません。この後はトレーニングの予定が入っていますので」
「アっいつも通りのお嬢の塩さッ!!!!」
見事に撃沈してしまったヘリオス。なんか、呼び方がまたお嬢に戻っちゃってるけど……。
「……こんな所でよろしいでしょうか、エイプリルフールの嘘としては。ですので、ヘリオスさん。もう普段通りの呼び方にして貰って結構です」
「……あっ、そうなん……? んじゃウチもいつも通りお嬢に戻すけど……」
「……あ、でもでもルビー呼びももっとしたかったかも――? そ、その、お嬢……やっぱりもうちょっとだけルビー呼びしても――」
「……普段通りにお呼びください」
「あっやっぱ塩い!!」
「あはは……」
ちょっとおかしなエイプリルフールの仮面を取って、普段通りに戻った二人。いつものようにヘリオスにちょっと厳しいルビーだけど、そのいつも通りにヘリオスがちょっと喜んでいる気がするのは――おれの勝手な印象だったりするのかもしれない。
すこし遅刻したエイプリルフール
何気にホーム画面でヘリオスがお嬢のことルビーって呼んでてびっくりした
お嬢は口下手だけど意外とノリは悪くないイメージ
リアクションが良いヘリオスも可愛い…




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