1: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:02:54
出られない部屋である
当然その存在はウマ娘界隈でも有名であったが
やはり条件によっては抵触するしトレーナーも警戒するだろう
では形から入ってみようか、とダイワスカーレットはソウルを滾らせた
結果出来上がったのは出られないという概念のみを持った空間
つい先刻までトレーナーの私室だったそこは白で埋め尽くされており
そこには座り込んだトレーナーと、体育座りのダイワスカーレット
暫くしてトレーナーが立ち上がると扉も無い壁の前で構えを取る
「――破ァ!」
ウマ娘貫手6連からの崩拳、鉄山靠
手加減なしの破壊のみを目的とした連撃であったがしかし
「……硬いな」
悪戯に自らの肉体を傷つけるだけに終わった
皮の向けた手をビッと祓うと白い床面に赤い血が彩を齎すが
それすらも徐々に薄れて消失してしまう
当然その存在はウマ娘界隈でも有名であったが
やはり条件によっては抵触するしトレーナーも警戒するだろう
では形から入ってみようか、とダイワスカーレットはソウルを滾らせた
結果出来上がったのは出られないという概念のみを持った空間
つい先刻までトレーナーの私室だったそこは白で埋め尽くされており
そこには座り込んだトレーナーと、体育座りのダイワスカーレット
暫くしてトレーナーが立ち上がると扉も無い壁の前で構えを取る
「――破ァ!」
ウマ娘貫手6連からの崩拳、鉄山靠
手加減なしの破壊のみを目的とした連撃であったがしかし
「……硬いな」
悪戯に自らの肉体を傷つけるだけに終わった
皮の向けた手をビッと祓うと白い床面に赤い血が彩を齎すが
それすらも徐々に薄れて消失してしまう
2: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:03:12
溜息をつきハンカチを取り出して負傷した手に巻き付けると
トレーナーは担当の傍らへと戻ると腰を下ろす
「ごべん"な"さ"い"…」
そんな彼の側で自らの膝に顔を埋めていたスカーレットが嗚咽を漏らす
上げたその顔は涙と鼻水でぐしゃぐしゃだったが
それでもトレーナーは彼女の頭を撫で優しく微笑んで見せた
「何気にすんな。どうせお前の面倒は最後まで見ると決めてるんだ
ただちょっとその場所が固定になったってだけの話だ」
事もなげに言うトレーナー。目を見開くスカーレット
さて、恰好を付けたのは良いがどうしたもんか
だがトレーナーが思案を巡らせるよりも先に空間が崩壊した
「おお…?」
すっかり元の形を取り戻した自分の部屋に彼が驚いていると
ふらふらと立ち上がったスカーレットが歩き出す
「帰る」
トレーナーは担当の傍らへと戻ると腰を下ろす
「ごべん"な"さ"い"…」
そんな彼の側で自らの膝に顔を埋めていたスカーレットが嗚咽を漏らす
上げたその顔は涙と鼻水でぐしゃぐしゃだったが
それでもトレーナーは彼女の頭を撫で優しく微笑んで見せた
「何気にすんな。どうせお前の面倒は最後まで見ると決めてるんだ
ただちょっとその場所が固定になったってだけの話だ」
事もなげに言うトレーナー。目を見開くスカーレット
さて、恰好を付けたのは良いがどうしたもんか
だがトレーナーが思案を巡らせるよりも先に空間が崩壊した
「おお…?」
すっかり元の形を取り戻した自分の部屋に彼が驚いていると
ふらふらと立ち上がったスカーレットが歩き出す
「帰る」
3: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:03:26
そしてごん、と玄関のドアに額をぶつけ、気を取り直し
そのまま彼の方を見ずにその日は出て行ってしまった
そのまま彼の方を見ずにその日は出て行ってしまった
4: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:03:42
「…というのが事件のおおまかなあらましだそうだ
所感で構わないがタキオンはどう思う?」
「感情のオーバーフローだろうねえ」
報告を受けたモルモットがアグネスタキオンに共有すると
すぐさま彼女は自らの考察を披露してみせた
「なぁに、固有スキルを応用しての固有結界の様なものだろう?
あれらは心象風景の具現化という側面もあるからね
だから担当からクソデカ感情をぶつけられ許容量を超えたんだろうさ」
「成程な。じゃあそのままスカーレットが帰宅したのは」
「それこそ野暮ってものだろう」
…顔を見るのも恥ずかしくなっただけか、とモルモットが納得する
「しかし美しい信頼関係じゃないかねえモルモット君!
ウマ娘とトレーナーはかくあるべきだとは思わないかい?」
「あー…まあ理想的かもしれんがなあ」
ぶんぶんと袖を振り回し暗にリップサービスを求めるタキオンに担当は歯切れが悪い
所感で構わないがタキオンはどう思う?」
「感情のオーバーフローだろうねえ」
報告を受けたモルモットがアグネスタキオンに共有すると
すぐさま彼女は自らの考察を披露してみせた
「なぁに、固有スキルを応用しての固有結界の様なものだろう?
あれらは心象風景の具現化という側面もあるからね
だから担当からクソデカ感情をぶつけられ許容量を超えたんだろうさ」
「成程な。じゃあそのままスカーレットが帰宅したのは」
「それこそ野暮ってものだろう」
…顔を見るのも恥ずかしくなっただけか、とモルモットが納得する
「しかし美しい信頼関係じゃないかねえモルモット君!
ウマ娘とトレーナーはかくあるべきだとは思わないかい?」
「あー…まあ理想的かもしれんがなあ」
ぶんぶんと袖を振り回し暗にリップサービスを求めるタキオンに担当は歯切れが悪い
5: オワリ 2025/01/10(金)19:04:51
「…全てのトレーナーがずっと担当と一緒にいれる訳じゃないからなあ」
「――――え」
仕事に戻りながらの何気ないつぶやきに
どこかはしゃぎ気味だったアグネスタキオンの顔が硬直する
そのまま行き場のない感情だけが傾けていたティーポットと一緒に零れ出て
カップと受け皿を越え、だばだばとテーブルを濡らしていった。
「――――え」
仕事に戻りながらの何気ないつぶやきに
どこかはしゃぎ気味だったアグネスタキオンの顔が硬直する
そのまま行き場のない感情だけが傾けていたティーポットと一緒に零れ出て
カップと受け皿を越え、だばだばとテーブルを濡らしていった。
6: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:07:00
でられない部屋バージョンタキオンが発生してしまう!
7: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:12:38
タキオンだけじゃなくてトレ持ちの子みんな大ダメージじゃないコレ
8: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:13:07
一般的にタイシンのトレーナーみたいに卒業後も一緒にいようなんてトレーナーの方が少ないだろうしな…
9: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:13:50
どうなってんだ…
11: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:30:01
たまたま遊びに来ていた同期組に電流走る
12: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:41:17
多分ジョーダンが一番冷静そう
13: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:42:32
誰も言わないけどウマ娘貫手って何だよ
そもそもトレーナーが使ってもウマ娘貫手なのかよ
そもそもトレーナーが使ってもウマ娘貫手なのかよ
14: 名無しさん(仮) 2025/01/10(金)19:55:16
×ウマ娘が貫手をする
〇ウマ娘も貫く手
〇ウマ娘も貫く手