1: 名無しさん(仮) 2023/09/24(日)19:52:34
【独立傭兵レイヴンがあの灼けた空で戦っている】
何者かが出したその檄文は心折れ掛けていたルビコン解放戦線に最後の気力を取り戻させ、蜂起させるに十分だった。
解放戦線本部の奥、総司令室。彼らはそこにいた。
一人は椅子に深く腰掛けた老人。そして、傍らに立つ細身の男性。
部屋の外から聞こえる開放戦線の面々の気炎を上げる声、 その声を聞きながら老人、ルビコン解放戦線総司令サム・ドルマヤンは一人瞑り思案に耽っていた。
……彼は、レイヴンは選んだのだな。
レイヴン。意思の表象、受け継がれる傭兵の名。
今、その名を継いでいるのは技研の生き残り、オーバーシアー。監視者たちの一員、ハンドラー・ウォルター、その猟犬だ。
……いや、猟犬ではない。
彼は選んだ。自分と同じようにコーラルの声が見えるであろう彼は自分と違い、選択した。
ハンドラーと袂を分かち、ルビコンを燃やさずコーラルと共に生きる道を選んだ。
「セリア……」
かつて心を通わせたルビコニアン、コーラル変異波形の名が思わず口から漏れる。
その名を聞いた傍らに立つリング・フレディはほんの少しだけ顔を歪めた。
何者かが出したその檄文は心折れ掛けていたルビコン解放戦線に最後の気力を取り戻させ、蜂起させるに十分だった。
解放戦線本部の奥、総司令室。彼らはそこにいた。
一人は椅子に深く腰掛けた老人。そして、傍らに立つ細身の男性。
部屋の外から聞こえる開放戦線の面々の気炎を上げる声、 その声を聞きながら老人、ルビコン解放戦線総司令サム・ドルマヤンは一人瞑り思案に耽っていた。
……彼は、レイヴンは選んだのだな。
レイヴン。意思の表象、受け継がれる傭兵の名。
今、その名を継いでいるのは技研の生き残り、オーバーシアー。監視者たちの一員、ハンドラー・ウォルター、その猟犬だ。
……いや、猟犬ではない。
彼は選んだ。自分と同じようにコーラルの声が見えるであろう彼は自分と違い、選択した。
ハンドラーと袂を分かち、ルビコンを燃やさずコーラルと共に生きる道を選んだ。
「セリア……」
かつて心を通わせたルビコニアン、コーラル変異波形の名が思わず口から漏れる。
その名を聞いた傍らに立つリング・フレディはほんの少しだけ顔を歪めた。
2: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)14:56:16
コーラルよ、ルビコンと共にあれ。コーラルよ、ルビコンの内にあれ。賽は投げるべからず。
その警句は自分が広めたものだ。
今、アーキバスによってコーラルがルビコンの外に持ち出されようとしている。
恐らくはアーキバスの裏にはあのシステムが、オールマインドが蠢いており、コーラルリリースを実行しようと機会を狙っているのだろう。
それは防がねばならない。
ドルマヤンは意を決して目を開くと、近侍に声をかけた。
「フレディ。私と共に死ぬつもりはあるか?」
「師父、私はどこまでも貴方と共に」
フレディは一瞬驚きで目を見開くと、嬉しいそうに頭を下げる。
その言葉にドルマヤンは愉快そうに口元を歪めた。
その警句は自分が広めたものだ。
今、アーキバスによってコーラルがルビコンの外に持ち出されようとしている。
恐らくはアーキバスの裏にはあのシステムが、オールマインドが蠢いており、コーラルリリースを実行しようと機会を狙っているのだろう。
それは防がねばならない。
ドルマヤンは意を決して目を開くと、近侍に声をかけた。
「フレディ。私と共に死ぬつもりはあるか?」
「師父、私はどこまでも貴方と共に」
フレディは一瞬驚きで目を見開くと、嬉しいそうに頭を下げる。
その言葉にドルマヤンは愉快そうに口元を歪めた。
3: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)14:56:54
解放戦線作戦室。
そこにいたフラットウェルは机の上に広げられた資料と地図を交互に睨み付け、表情を歪めていた。
後一手、足りない。
レイヴンの檄文により解放戦線全体は士気を上げ、裏取引で此方に付いたシュナイダーや対アーキバスで一致したベイラム残党や封鎖機構残党も取り込み、ルビコン全域ではアーキバスに対して優位に戦況は進んでいる。
そこにいたフラットウェルは机の上に広げられた資料と地図を交互に睨み付け、表情を歪めていた。
後一手、足りない。
レイヴンの檄文により解放戦線全体は士気を上げ、裏取引で此方に付いたシュナイダーや対アーキバスで一致したベイラム残党や封鎖機構残党も取り込み、ルビコン全域ではアーキバスに対して優位に戦況は進んでいる。
4: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)14:57:19
蜂起に向けて貯めていた戦力、シュナイダー製AC部隊やエルカノ、BAWSの戦力も加え、数で質アーキバスに負けてはいない。
だが、エース級となると話は別だ。
解放戦線には圧倒的な個の力が足りない。
そして、 アーキバス最高戦力であるヴェスパーI は本丸であるパスキュラープラントのある技研都市にいることが確認されている。
今現在の解放戦線にはヴェスパーを抑えるエースがいない。
ヴェスパーIを抑える事を期待していたエルカノの新型を受領したラスティは装備したレイヴンの援護の為、上空のザイレムへと向かった。
健在なヴェスパー部隊は3名。技研都市にいるヴェスパーIフロイトとヴェスパーIIIペイター、ザイレム攻略の指揮を取るヴェスパーIIスネイル。
ヴェスパーIIIペイターには六文銭を当てるとして、ヴェスパーIフロイトに対する 戦力が足りない。
自分ではフロイトの相手にもならない。
数でかかれば今度は主力が足りなくなる。
ままならない……。せっかくの好機だというのに。
だが、エース級となると話は別だ。
解放戦線には圧倒的な個の力が足りない。
そして、 アーキバス最高戦力であるヴェスパーI は本丸であるパスキュラープラントのある技研都市にいることが確認されている。
今現在の解放戦線にはヴェスパーを抑えるエースがいない。
ヴェスパーIを抑える事を期待していたエルカノの新型を受領したラスティは装備したレイヴンの援護の為、上空のザイレムへと向かった。
健在なヴェスパー部隊は3名。技研都市にいるヴェスパーIフロイトとヴェスパーIIIペイター、ザイレム攻略の指揮を取るヴェスパーIIスネイル。
ヴェスパーIIIペイターには六文銭を当てるとして、ヴェスパーIフロイトに対する 戦力が足りない。
自分ではフロイトの相手にもならない。
数でかかれば今度は主力が足りなくなる。
ままならない……。せっかくの好機だというのに。
5: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)14:57:40
「お待ちください、帥父!」
そんなフラットウェルの思考を遮るような叫びが外から響き、思わず何事だ?と顔を歪めた。
扉が大きな音を立てて開く。
そこにいたのはドルマヤンとその懐刀、フレディ。
「師父ドルマヤン、一体何が!?」
フラットウェルは思わず椅子から立ち上がり、声を上げた。
「御託は良い」
ドルマヤンはツカツカとフラットウェルの近くまで歩き寄ると机に目をやる。
その表情は諦観や失望の混じっていた老人、フラットウェルの知るドルマヤンのものではない。
幾多の戦場を潜り抜けた歴戦の傭兵、戦士の顔だった。
「……やはりな、一手足りんか。フラットウェル、ヴェスパーIのフロイトの相手は私がする」
地図や資料に目を向けていたドルマヤンはふむ、と一人納得すると有無を言わせない視線をフラットウェルに向ける。
「……は?」
フラットウェルはドルマヤンの言葉が理解出来ず呆然とする。……いや、分かっている。あのドルマヤンが出撃すると言っているのだ。
そんなフラットウェルの思考を遮るような叫びが外から響き、思わず何事だ?と顔を歪めた。
扉が大きな音を立てて開く。
そこにいたのはドルマヤンとその懐刀、フレディ。
「師父ドルマヤン、一体何が!?」
フラットウェルは思わず椅子から立ち上がり、声を上げた。
「御託は良い」
ドルマヤンはツカツカとフラットウェルの近くまで歩き寄ると机に目をやる。
その表情は諦観や失望の混じっていた老人、フラットウェルの知るドルマヤンのものではない。
幾多の戦場を潜り抜けた歴戦の傭兵、戦士の顔だった。
「……やはりな、一手足りんか。フラットウェル、ヴェスパーIのフロイトの相手は私がする」
地図や資料に目を向けていたドルマヤンはふむ、と一人納得すると有無を言わせない視線をフラットウェルに向ける。
「……は?」
フラットウェルはドルマヤンの言葉が理解出来ず呆然とする。……いや、分かっている。あのドルマヤンが出撃すると言っているのだ。
6: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)14:58:23
「先鋒は私がやろう。フラットウェル、 お前は指揮に専念しろ」
「……どういう風の吹き回しですか? 全ては余塵にすぎないとは貴方の言葉だった筈だ」
フラットウェルも礼を欠くのは分かっている。
だが、それでも今まで決して動かなかった巨山が、諦観と失望にまみれていた老人が、動く気になった理由を問い質さずにはいられなかった。
「燃え殻になっていた男が、余塵が鴉に火を付けられた。……それだけのこと」
ドルマヤンはフラットウェルの厳しい視線に動ずることなく口元を歪め、笑って見せる。
困惑するフラットウェルはフレディに視線を向けるが、フレディは肩を竦めるだけだった。
「……どういう風の吹き回しですか? 全ては余塵にすぎないとは貴方の言葉だった筈だ」
フラットウェルも礼を欠くのは分かっている。
だが、それでも今まで決して動かなかった巨山が、諦観と失望にまみれていた老人が、動く気になった理由を問い質さずにはいられなかった。
「燃え殻になっていた男が、余塵が鴉に火を付けられた。……それだけのこと」
ドルマヤンはフラットウェルの厳しい視線に動ずることなく口元を歪め、笑って見せる。
困惑するフラットウェルはフレディに視線を向けるが、フレディは肩を竦めるだけだった。
7: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)14:58:38
ルビコン解放戦線格納庫。
「帥父の機体が出るぞ!」
決戦出撃前の格納庫では急遽出撃の決まったドルマヤンのACアストヒクの整備が加わり、喧騒で混沌としていた。
「サム!」
ドルマヤンをサムと呼ぶ解放戦線の人間は多くない。ドルマヤンに声を掛けてきたのはサムとドルマヤンを呼ぶ数少ない者の一人、解放戦線の 整備長だった。
「お前が出るなら、アストヒクのジェネレーターの面倒を見れるのは俺しかいない 」
意外そうな顔のドルマヤンに整備長は自信に満ち溢れた表情でアストヒクを指差す。
整備長はルビコン解放戦線立ち上げメンバーであり、アストヒクの主機であるコーラルジェネレータを完全に整備出来る数少ない男てある灰被り…アイビスの火の生き残りだった。
「そうだな、頼りにしている。 昔から……」
かつて過ぎ去りし日々を思い返しながらドル マヤは頷く。
「帥父!帥父も出られるのですか!?帥父が出ずとも私達が!」
格納庫によく響く声が2人の会話を遮る。
リトルツィイーと呼ばれる解放戦線の若手だった。
「帥父、彼女は私が…」
フレディがツィイーを諌めようと前に出たが、ドルマヤンは無言で首を振り、ツィイーへと近づいた。
「帥父の機体が出るぞ!」
決戦出撃前の格納庫では急遽出撃の決まったドルマヤンのACアストヒクの整備が加わり、喧騒で混沌としていた。
「サム!」
ドルマヤンをサムと呼ぶ解放戦線の人間は多くない。ドルマヤンに声を掛けてきたのはサムとドルマヤンを呼ぶ数少ない者の一人、解放戦線の 整備長だった。
「お前が出るなら、アストヒクのジェネレーターの面倒を見れるのは俺しかいない 」
意外そうな顔のドルマヤンに整備長は自信に満ち溢れた表情でアストヒクを指差す。
整備長はルビコン解放戦線立ち上げメンバーであり、アストヒクの主機であるコーラルジェネレータを完全に整備出来る数少ない男てある灰被り…アイビスの火の生き残りだった。
「そうだな、頼りにしている。 昔から……」
かつて過ぎ去りし日々を思い返しながらドル マヤは頷く。
「帥父!帥父も出られるのですか!?帥父が出ずとも私達が!」
格納庫によく響く声が2人の会話を遮る。
リトルツィイーと呼ばれる解放戦線の若手だった。
「帥父、彼女は私が…」
フレディがツィイーを諌めようと前に出たが、ドルマヤンは無言で首を振り、ツィイーへと近づいた。
8: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)14:58:55
「帥父?」
「リトルツィイー、この愚か者が!」
一喝されたツィイーは思わず身を強張らせる。
「お前が私の代わりになろうとは50年早いわ!まずお前は、お前の機体の特性すら分かっていない」
「MT相手であれば両腕のハンドグレネードは火力で圧倒出来るだろう。だが対AC戦では足を止めるグレネードだけは大きな隙としかならない 」
「片手にライフルやマシンガンなどを持ち、相手の動きを止め、そしてグレネードを打ち込むのだ」
「何より芭蕉の真価はコア理論を体現した格闘戦にこそある。私のランセツとパルスブレードの予備がある、持って行け」
理路整然としたドルマヤンの戦闘理論にツィイーをはじめとした解放戦線の面々は呆気に取られ何も言えない。
整備長とフレディ、そしてツィイーの後ろに控える甲冑姿の男、六文銭だけが理解を示し納得していた。
「六文銭」
「ここに」
ドルマヤンが六文銭に視線を向け声を掛けると、一言答えツィイーの前に出た。
「ツィイーと共に前線に出て欲しい。これはルビコン解放戦線からの正式な依頼だ、受けてくれるか?」
「承知した」
六文銭の承諾を受け、ドルマヤンは呆然としたままの格納庫の面々を見渡す。
「リトルツィイー、この愚か者が!」
一喝されたツィイーは思わず身を強張らせる。
「お前が私の代わりになろうとは50年早いわ!まずお前は、お前の機体の特性すら分かっていない」
「MT相手であれば両腕のハンドグレネードは火力で圧倒出来るだろう。だが対AC戦では足を止めるグレネードだけは大きな隙としかならない 」
「片手にライフルやマシンガンなどを持ち、相手の動きを止め、そしてグレネードを打ち込むのだ」
「何より芭蕉の真価はコア理論を体現した格闘戦にこそある。私のランセツとパルスブレードの予備がある、持って行け」
理路整然としたドルマヤンの戦闘理論にツィイーをはじめとした解放戦線の面々は呆気に取られ何も言えない。
整備長とフレディ、そしてツィイーの後ろに控える甲冑姿の男、六文銭だけが理解を示し納得していた。
「六文銭」
「ここに」
ドルマヤンが六文銭に視線を向け声を掛けると、一言答えツィイーの前に出た。
「ツィイーと共に前線に出て欲しい。これはルビコン解放戦線からの正式な依頼だ、受けてくれるか?」
「承知した」
六文銭の承諾を受け、ドルマヤンは呆然としたままの格納庫の面々を見渡す。
9: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)14:59:14
「私は、今まで歪められた警句を聞き逃しそのままとしていた」
コーラルよ、ルビコンと共にあれ
コーラルよ、ルビコンの内にあれ
賽は投げるべからず
「コーラルは人に恩恵をもたらすだけではない。危険性もある。だから、私はコーラルをルビコンの外に持ち出すなと伝えようとした。だが、今コーラルはルビコンの外に持ち出されようとしている」
その場にいる全員がドルマヤンの言葉に耳を傾けていた。
「コーラルがルビコンから持ち出されればそれは人界の危機に繋がり、そして何よりルビゴニアンの生を繋ぐ事、明日へ命を繋ぐ事が難しくなるだろう。諸君、今こそ立ち上がれ。誰の為でもない己の為、明日の為、家族の為に!」
「今灼けた空の上では独立傭兵レイヴンが、あの鴉が戦っている。彼はルビコンの外から来た者。彼に任せきりで良いのか? いいや、良い筈がない!ルビコンの未来は我らルビコンニアンの手で切り開くべきだ。灰被りて我らあり!ルビコンの意地をアーキバスに見せてやれ!」
「灰被りて我らあり!」
ドルマヤンの演説に感化され、格納庫の誰からともなく歓声が上がった。
眠れる虎は今、目覚めた。
10: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)14:59:27
あの傭兵は、レイヴンはコーラルと共に戦っている。……ならば、私もかつてそうあったように今一度立ち上がり、戦おう。
数年、十数年ぶりにアストヒクのコックピットに座るとジェネレータに火を入れた。
コーラルの赤い粒子が唸りを上げ、エネルギー出力を生み出していく。
セリアの提示に私は選択する事が出来なかった。
だが、今は違う。自分の意思でここに立っている。
『選ばない奴とは敵にも味方にもなれない』
RaDの長、オーバーシアーの一員、シンダー・カーラの言葉だったか。
「……アーキバス、そしてオールマインド。貴様らの思い通りにはいかんぞ」
数年、十数年ぶりにアストヒクのコックピットに座るとジェネレータに火を入れた。
コーラルの赤い粒子が唸りを上げ、エネルギー出力を生み出していく。
セリアの提示に私は選択する事が出来なかった。
だが、今は違う。自分の意思でここに立っている。
『選ばない奴とは敵にも味方にもなれない』
RaDの長、オーバーシアーの一員、シンダー・カーラの言葉だったか。
「……アーキバス、そしてオールマインド。貴様らの思い通りにはいかんぞ」
11: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)14:59:46
ルビコン技研都市。
技研都市を前に解放戦線に立ちはだかったのは惑星封鎖機構の武装ヘリだった。
巡洋艦並みの大きさのそれをアーキバスは恐らく封鎖機構からろ獲したか。
「帥父、危険です!」
「良い。これ以上は危険だ、下ろしてくれ」
「帥父御武運を!」
輸送ヘリパイロット、アーシルの言葉を遮ったドルマヤンの言葉にヘリからACが下ろされた。
『メインシステム、戦闘モード起動します』
ACのCPUが戦闘開始のゴングを鳴らす。
「なるほど、これは確かにうちの若いのでは手に余る……だが、鈍い」
ドルマヤンはアサルトブーストを吹かし、急接近。ヘリの上に着地するとそのままアサルトアーマーを展開した。
コーラルの赤い粒子が円形に輝き、武装ヘリのコックピットが圧壊する。
一撃で沈むヘリと赤いアサルトアーマー。それはまるでヘリが突如現れた太陽に飲み込まれたようだった。
ドルマヤンを先頭にフレディやツィイー、六文銭が後に続く。
一方的に狩る側から、対等に戦わなければならない立場になったアーキバス部隊は恐慌状態に陥る。
技研都市を前に解放戦線に立ちはだかったのは惑星封鎖機構の武装ヘリだった。
巡洋艦並みの大きさのそれをアーキバスは恐らく封鎖機構からろ獲したか。
「帥父、危険です!」
「良い。これ以上は危険だ、下ろしてくれ」
「帥父御武運を!」
輸送ヘリパイロット、アーシルの言葉を遮ったドルマヤンの言葉にヘリからACが下ろされた。
『メインシステム、戦闘モード起動します』
ACのCPUが戦闘開始のゴングを鳴らす。
「なるほど、これは確かにうちの若いのでは手に余る……だが、鈍い」
ドルマヤンはアサルトブーストを吹かし、急接近。ヘリの上に着地するとそのままアサルトアーマーを展開した。
コーラルの赤い粒子が円形に輝き、武装ヘリのコックピットが圧壊する。
一撃で沈むヘリと赤いアサルトアーマー。それはまるでヘリが突如現れた太陽に飲み込まれたようだった。
ドルマヤンを先頭にフレディやツィイー、六文銭が後に続く。
一方的に狩る側から、対等に戦わなければならない立場になったアーキバス部隊は恐慌状態に陥る。
12: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:00:36
『ほう、解放戦線にあそこまでの手練れがいたとは……ペーター、他は任せる。私はあいつをやる』
だが、そんなアーキバス部隊を余所に一直線にドルマヤンのアストヒクを狙う機体があった。
アーキバス所属でありながらベイラム製パーツも使用されたその機体はV.Iフロイトのロックスミス。
『了解しました 』
V.IIIペイターはLCへと乗り換えている。
ドルマヤンの脇を抜け、後方のフレディ達を狙う。
ドルマヤンがLCに意識を割いた次の瞬間、ロックスミスはアストヒクにレーザーブレードで斬りかかって来ていた。
反応こそ遅れたが、ドルマヤンもまた直ぐ様パルスブレードを展開、格闘戦に入る。
『老いているな、そういう動きだ』
「舐めるなよ、若造」
レーザーブレードがパルスブレードが互いを切り裂きあう。
『……面白い!』
だが、そんなアーキバス部隊を余所に一直線にドルマヤンのアストヒクを狙う機体があった。
アーキバス所属でありながらベイラム製パーツも使用されたその機体はV.Iフロイトのロックスミス。
『了解しました 』
V.IIIペイターはLCへと乗り換えている。
ドルマヤンの脇を抜け、後方のフレディ達を狙う。
ドルマヤンがLCに意識を割いた次の瞬間、ロックスミスはアストヒクにレーザーブレードで斬りかかって来ていた。
反応こそ遅れたが、ドルマヤンもまた直ぐ様パルスブレードを展開、格闘戦に入る。
『老いているな、そういう動きだ』
「舐めるなよ、若造」
レーザーブレードがパルスブレードが互いを切り裂きあう。
『……面白い!』
ザイレムの眼下、ルビコンの地下にて、ルビコンとアーキバス、それぞれの最強が激突する。
13: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:05:39
投稿は終わり…なのかな?
14: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:10:53
ごめん終わり
どっちが勝ったってなると格付けみたいになっちゃうからの俺の想像にお任せします
どっちが勝ったってなると格付けみたいになっちゃうからの俺の想像にお任せします
15: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:11:20
アセンへのダメ出しがあって駄目だった
16: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:12:33
前作主人公みたいなドルマヤンと過去作プレイヤーのオマージュみたいなフロイトいいよね!
17: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:14:18
解放戦線側の話も見たいよね
18: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:25:26
かっこいい…
19: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:33:44
うn…芭蕉腕に軽グレはダメだよね…
20: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:39:51
いい…
21: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:44:58
燃え残った全てに火が点いた…
22: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:47:49
全ては余塵に過ぎんのだ…が口癖の選択出来ずに全てを失った燃え殻の老兵が若い傭兵に火を付けられて戦士の矜持取り戻すのいいよね!
23: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:49:22
実際ルビコプターを瞬殺して出てくる帥父のインパクト凄かったもんな
どうやったんです…
どうやったんです…
28: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)16:03:31
>>23
二周して最低3回戦ってるからハイハイヘリね…って攻撃しようとしたら上から降ってきてコーラルジェネのアサルトアーマーは滅茶苦茶インパクトある
霧の中に太陽が出てきたようなビジュアルだし
二周して最低3回戦ってるからハイハイヘリね…って攻撃しようとしたら上から降ってきてコーラルジェネのアサルトアーマーは滅茶苦茶インパクトある
霧の中に太陽が出てきたようなビジュアルだし
24: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:50:57
ドルマやんがめっちゃカッコイイ過ぎる…
もっとやる気を出してくれれば捕虜救出のクソ弱解放戦線ヘリももっとマシになっていたのかな…
もっとやる気を出してくれれば捕虜救出のクソ弱解放戦線ヘリももっとマシになっていたのかな…
29: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)16:04:38
>>24
>もっとやる気を出してくれれば捕虜救出のクソ弱解放戦線ヘリももっとマシになっていたのかな…
やる気あったらそもそも捕まってないんじゃないかな…
ミシガンかフロイト連れてこないと
>もっとやる気を出してくれれば捕虜救出のクソ弱解放戦線ヘリももっとマシになっていたのかな…
やる気あったらそもそも捕まってないんじゃないかな…
ミシガンかフロイト連れてこないと
26: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:54:50
(六文銭を除く)解放戦線のAC乗りが五本指の名前になってるのイカしてていいよね
30: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)16:06:00
>>26
第六の指
ニンジャ六文銭
第六の指
ニンジャ六文銭
27: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)15:57:31
開放ルートでもフロイトとペイターもどっかしらに居たはずだしね
いいと思う
いいと思う
31: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)16:07:16
師父の何が強いって障害物キッチリ利用して合間にナパーム撒いてくること
コア理論の体現と言ってもいい
コア理論の体現と言ってもいい
32: 名無しさん(仮) 2023/09/23(土)16:23:17
>>4
>ヴェスパーIIIペイターには六文銭を当てるとして、
これ見せろ
絶対面白い
>ヴェスパーIIIペイターには六文銭を当てるとして、
これ見せろ
絶対面白い