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2025.04.11-20:46:48

ウマ娘怪文書

【ウマ娘怪文書】未来に期待しているわけではない。さりとて、人生に絶望しているわけでもない。ただこうして、花壇を手入れしながら漠然と日々を過ごしている。エアグルーヴは隣にしゃがみこんで土の匂いを嗅ぎ、柔らかな花弁をそっと撫でた

 コメント (1)

1: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:33:34 0
未来に期待しているわけではない。さりとて、人生に絶望しているわけでもない。
ただこうして、花壇を手入れしながら漠然と日々を過ごしている。
「ふん、悪くない。いつもながら丁寧な仕事だ。私生活もそれくらい真面目ならいいのだがな」
ビオラとマーガレットが彩りを与え、水仙とラベンダーが立体感を生み出す。
エアグルーヴは隣にしゃがみこんで土の匂いを嗅ぎ、柔らかな花弁をそっと撫でた。
「明日、行く。特別することはないが、ペットボトルのラベルだけは外しておけ」
俺はガーデニングばさみを握り、花が咲き終わった茎を切除する。
ちょきん、ちょきん。盛りを過ぎた枝を残しておくとろくなことがない。
2: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:33:52 0
翌日。マンションの一室。俺はディスプレイにかじりついて資料を作成している。
飲み終えた500mlペットボトルを、ラベルだけ剥がして後ろに放り投げる。
部屋の惨状は、できるだけ口にしたくない。一つだけ言えるのは、足の踏み場もないということだけだ。
呼び鈴が鳴り、玄関の鍵が回される。俺は反応しない。合鍵は渡してある。
私服で来たエアグルーヴは、何も言わずに洗面所で着替え始める。
体操服にブルマが、彼女の清掃スタイルだ。
ゴム手袋を手にはめると、重曹とカビキラーを持って浴室に入っていった。
その間も、俺はキーボードを叩き、一度も目線を外すことはなかった。
3: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:34:11 0
「貴様は座っているだけで高みの見物か? 何か手伝えることを探せ」
「掃除をさせているという負い目が貴様にはないのか、恥を知れ」
こんなことは言われない。俺が動いても足手まといになるだけだとわかっている。
ハンディモップでデスク周りの埃を落とそうとする。俺はそれを察知してノートPCでの作業に切り替える。
それに、エアグルーヴもまんざら嫌という訳ではない。むしろ自分から楽しんでいる節すらある。
彼女にとって掃除とはマイナスをゼロに戻す行為ではなく、ストレスを解放する創造的な儀式なのだ。
だが、もちろん最初からこうだったわけではない。ここに来るまで数多のいざこざがあった。
「なっ……なんだこの部屋は! まるでゴミ屋敷ではないか! 貴様、これはどういう……!」
初めて部屋にエアグルーヴを招待した時の唖然とした表情を忘れることができない。
4: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:34:29 0
「"理想"を体現するのが私たちの使命だ! こんな体たらくで後輩たちに顔向けできるとでも思っているのか!?」
エアグルーヴはまったくの正論をぶつけてきた。俺は苦笑いしながらぽつぽつと弁解した。
・他人に迷惑をかけないようにする。
・トレーナー業と花壇の管理だけは手を抜かず真面目にやり遂げる。
・身だしなみはきちんとする。眉を整え、髭を剃り、爪を揃えて恥ずかしくない振る舞いを心掛ける。
無論、それで納得するエアグルーヴではなかった。デートはお流れとなり、代わりに大掃除となった。
それからも、数か月に一度の頻度でエアグルーヴはやってきた。
何度片付けても、何度整理整頓を繰り返しても、次に来るときには嵐の後のように滅茶苦茶になっていた。
次第に、エアグルーヴは何も言わなくなった。諦めたわけではない。むしろ一層、清掃に没頭するようになった。
汚されれば汚されるほど、彼女の中の闘争心が奮い立たされ、雑巾を持つ手に力がこもるようだった。
5: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:34:47 0
「帰るぞ。燃えるゴミの日を忘れるな」
久方ぶりにフローリングの床を見た。大きなゴミ袋が五つ、山と積まれている。
「ありがとう、エアグルーヴ」
「感謝をする前に、貴様にはすることがあるだろう」
俺は苦笑いをする。もし普段から綺麗にしていたら、デートに行く時間も取れたというのに。
「たわけが」
玄関まで見送ってから、俺は何度も反芻した思考に回帰する。
未来に期待しているわけではない。さりとて、人生に絶望しているわけでもない。
なんとなく、うっすらと自分を見放している。絶えず虚無感が襲い、軽いセルフネグレクトに陥っている。
ただ、エアグルーヴがいればいい。そして、彼女を飾る花壇の花を整えてあげればいい。
盛りを過ぎた枝は、成長を阻害する。不必要な存在は、根元から切り取ってやらなければならない。
6: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:35:06 0
後日、ひどい風邪でベッドから起き上がれなくなった。体温計は40度を超えている。
タイトなスケジュールが災いしたのか、不健康な食生活がたたったのか、どちらかは分からない。
全身を寒気が襲い、頭ががんがんと割れるように痛い。絶望していたその時、かちゃんと玄関の鍵が回る音がした。
廊下を歩く気配だけで、エアグルーヴが来たということがわかる。風邪を引いたなどとは、LANEでも伝えていなかったのに。
両手にスーパーの袋を下げて、俺の顔色を伺う様子は、心配というよりも怒りの色が勝っているように見えた。
台所で手際よくおじやを作り、俺の上半身を起こすと、ぶっきらぼうな調子で食べさせてくれた。
部屋中に散乱したカップ麺の容器や、プロテインバーの袋、レッドブルの空き缶を一瞥する。
エアグルーヴはそれを拾うと、くしゃりと勢いよく握りつぶしてゴミ袋に入れていった。
「たわけが……」
7: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:35:29 0
「エアグルーヴ、もう帰った方がいい。俺よりも君が大事だ。うつしてしまったら面目が無くなる」
その言葉がトリガーになったようだった。
エアグルーヴは俺の胸ぐらをつかむと、がくがくと乱暴に体を揺さぶった。
「馬鹿が……なぜ貴様は自分を大切にしない! 花や木にあれほど愛情を注げるのに、なぜ自分には無頓着なんだ!」
唇が触れ合いそうな距離で説教される。汗でぐっしょり濡れた俺の寝巻に皺が寄る。
「貴様を想う者がそばにいて、これほどまでに心配しているんだぞ! "女帝"たる私が直々に手を尽くして、世話を焼いているんだぞ! それなのになんだ、貴様は!」
その体はかすかに震えているようだった。一瞬、泣いているのかと思ったが、すぐに誤解だと気づいた。
やり場のない怒りに打ち震えている。無力感に苛まれている。そんなことをする必要はないのに――。
エアグルーヴの両肩は小さかった。手を回せば、簡単に抱きしめられる気がした。
「たわけが……たわけ、大馬鹿だ、貴様は……!」
しかし、自分にはその資格がないように思えてならなかった。
8: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:35:54 0
熱が引いてから、最初にしたのは花屋に行くことだった。
植木鉢のサボテンを買い、日当たりの良いところに置いて、少しだけ水をやった。
いつか花が咲くのだという、淡い期待に賭けてしまったのは、冷静な判断力が失われてしまっているからだろうか。
その日、夜遅くに呼び鈴が鳴り、再びエアグルーヴがやってきた。顔には疲労の色が濃い。
何事かと思って問いかけてみるが明瞭な答えを得なかった。代わりにプレゼントボックスが差し出される。
「黙って、受け取れ。それが私の気持ちだ」
怪訝な顔になりながらも、箱を開けてみると、そこには日めくりカレンダーがあった。
何の変哲もない、365日分の厚みがある日めくりカレンダー。しかし、そこには一枚一枚こう書かれていた。
9: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:36:19 0
「デビュー戦勝利記念」「母とたわけの初対面記念」「初清掃記念」「温泉旅行記念」、etc……。
一日も漏らすことなく、なにかしらの記念日が設けられていた。一晩でこれを準備してきたのか。
「貴様の事情などは何も知らない。いまさら貴様を変えようなどとは思わない。だがな――」
胸のあたりで、ぎゅっと拳を握りこむ。エアグルーヴの緊張が、少し伝わってきた。
「これからは、毎日が記念日だと思って過ごせ。明日も明後日も、私との記念日があると思って過ごせ。そうすれば……」
真剣なまなざし。赤色のアイシャドウが一層強く切れ長の目をひきたてた。
「少しずつだが、理想に近づくことができるはずだ。自分を思いやれ。貴様のことは誰よりよく知っている。だからこそ言う。共に歩め、理想への道を」
毎日が記念日。俺の胸にわずかな明かりが灯った気がした。
それでいいのかもしれないと思った。エアグルーヴと共に生きていくのも、悪くないと思った。
「泣くな、たわけが」
馬鹿みたいに泣いた。盛りを過ぎた枝が、また蕾をつけていた。
10: 2025/03/29(土)22:36:44
こうして、花壇を手入れしながら漠然と日々を過ごしている。
「美しいな。見事な出来栄えだ。本当に花を愛しているものにしか、この輝きは出せん」
慈しむように花を撫でるエアグルーヴの、柔らかな手つきにうっとりと見惚れる。
あれから、俺はなるべく枯れた花を切り取らないように心がけ、多くの花を維持するように努めた。
エアグルーヴは変わりなく、今では二週間に一回の頻度で家に訪れてくる。
買ってきた植木鉢のサボテンは、はた目には何も変わらないが、いつか花を咲かせると思う。
未来に期待しているわけではない。さりとて、人生に絶望しているわけでもない。
でも、明日は記念日だ。
17: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:58:53 0
>>10
>未来に期待しているわけではない。さりとて、人生に絶望しているわけでもない。
>でも、明日は記念日だ。

「生きる」っていうことがどういうことなのか手探りで見つけようとしてる感じがいいね…
11: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:43:22 0
このたわけ大分たわけだな…
13: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:46:40 0
でもトレーナーの私生活改善されたら絶不調になりそうだし…
15: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:53:19 0
死に場所にしてた女帝の側に生きる理由を見つけるのいいよね
16: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)22:55:20 0
>>4
>デートはお流れとなり
うn…?
18: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)23:02:46 0
たわけがどれだけ自分の人生に価値を感じられなくても女帝にとっては1日で毎日を思い出で埋め尽くせるくらいたわけと過ごした時間は価値のあるものなんだよね
19: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)23:25:08 0
天寿を全うして女帝に「君のおかげで幸せだった」って言えるようになるまで生きるのがお前の仕事だぞたわけ
20: 名無しさん(仮) 2025/03/29(土)23:39:43 0
まあどのトレーナーでも激務であることはだいたい描写されてるからな…
なんかデュランダルの王だけちょっとおかしかった気がしないでもないけど

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