1: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)01:58:06
ウマ娘とは適切な距離感を保つ事が大事だと先輩に教わった。
何を当たり前のことを、と思ったがどうやら彼女達との距離感を誤り寿退職するトレーナーはそこそこいるらしい。
何でも思春期のウマ娘達に理解を示し、最適なケアを施し続けることで彼女達が距離感を誤り、またトレーナー側も入れ込み過ぎて気が付いたら両想いになっていた、という事だとか。
両想いならまあいいのでは、とは思うものの確かに人生経験の浅い女の子の男性観を壊してしまうのは良くない事だ。
なので俺はあえて嫌われるような…金の亡者を演じることにした。
中央のトレーナーといえば要職も要職であり、当然その収入を目的に目指す人間も多いので問題は無いだろう。元々の目標でもある。
無論仕事には一切手を抜かない。当然の事である。
何を当たり前のことを、と思ったがどうやら彼女達との距離感を誤り寿退職するトレーナーはそこそこいるらしい。
何でも思春期のウマ娘達に理解を示し、最適なケアを施し続けることで彼女達が距離感を誤り、またトレーナー側も入れ込み過ぎて気が付いたら両想いになっていた、という事だとか。
両想いならまあいいのでは、とは思うものの確かに人生経験の浅い女の子の男性観を壊してしまうのは良くない事だ。
なので俺はあえて嫌われるような…金の亡者を演じることにした。
中央のトレーナーといえば要職も要職であり、当然その収入を目的に目指す人間も多いので問題は無いだろう。元々の目標でもある。
無論仕事には一切手を抜かない。当然の事である。
2: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)01:58:42
初めての担当はイクノディクタスという子になった。なった…いや、俺がスカウトした。
彼女は幼い頃病で走れなくなる可能性を克服してトレセン学園へやってきたという。
過去の病気や怪我というのはこの業界ではどうにも重く考えられがちらしい。
「スカウトして頂きありがとうございますトレーナー。ご指導ご鞭撻宜しくお願いします。」
「堅いことはなしだ。俺はお前を走らせる。そんでお前は勝つ。でもって賞金をガッポガッポ稼ごうぜ。」
「……。」
若干引きつった表情で眼鏡の位置を直すと、ジト目になった彼女は続けた。
「失礼ながら…トレーナーという職業は給料も良好とお聞きしましたが。」
「まぁな…中央のトレーナーはこの世で最も儲かる仕事なんだぜ。結果次第ではあるけどな。」
「一トレーナーとしてその考えはどうかと思いますが…。」
「言ったろ?結果次第だって。つまりお前のレース次第、即ち俺達のトレーニング次第って訳だ。よろしくな。」
「わかりました。そのお考えはともかくトレーナーとしての手腕を見せて頂きたいと思います。」
渋々といった表情で握手を交わす。俺は情にほだされない。一心同体なんてのはお断りだ。
彼女は幼い頃病で走れなくなる可能性を克服してトレセン学園へやってきたという。
過去の病気や怪我というのはこの業界ではどうにも重く考えられがちらしい。
「スカウトして頂きありがとうございますトレーナー。ご指導ご鞭撻宜しくお願いします。」
「堅いことはなしだ。俺はお前を走らせる。そんでお前は勝つ。でもって賞金をガッポガッポ稼ごうぜ。」
「……。」
若干引きつった表情で眼鏡の位置を直すと、ジト目になった彼女は続けた。
「失礼ながら…トレーナーという職業は給料も良好とお聞きしましたが。」
「まぁな…中央のトレーナーはこの世で最も儲かる仕事なんだぜ。結果次第ではあるけどな。」
「一トレーナーとしてその考えはどうかと思いますが…。」
「言ったろ?結果次第だって。つまりお前のレース次第、即ち俺達のトレーニング次第って訳だ。よろしくな。」
「わかりました。そのお考えはともかくトレーナーとしての手腕を見せて頂きたいと思います。」
渋々といった表情で握手を交わす。俺は情にほだされない。一心同体なんてのはお断りだ。
3: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)01:59:00
初陣で一着、次のOPでも優勝と好スタートを切ることが出来た。
だが調子が良かったのもそこまでで二連敗。全戦全勝なんてありえないので当然の事である。
最初が良かっただけに彼女の心身にかかる負担は計り知れない。その辺りを確実にケアしつつ次を目指していく。
「体調は問題ないか?」
「はい。体重も一切変化無しです。」
「そりゃすげえな…よし、次の3800万は1400メートルだ。増えた距離の感覚を身体に覚えさせるぞ。」
「デイリー杯ですトレーナー。レースを賞金額で覚えるのはやめたほうがいいかと。」
「なんだよ分かりやすいだろ?でも確かに同期に引かれたな…。」
「全く。そんなにお金が大事ですか。」
「当然だ。俺は金の亡者だからな。」
「…はぁ。」
相変わらずのジト目を見返してほくそ笑む。コレくらいの距離感が丁度いい。
「そういう割に無駄遣いが多いと思いますが。何度蹄鉄を調整されるおつもりですかトレーナー。」
「何言ってんだ。いい蹄鉄はいい走りに直結するんだ…必要経費だぜ?お前の脚にとっても大事な事だ金なんかに代えられるか。」
「……ふむ。道理ではあります。」
だが調子が良かったのもそこまでで二連敗。全戦全勝なんてありえないので当然の事である。
最初が良かっただけに彼女の心身にかかる負担は計り知れない。その辺りを確実にケアしつつ次を目指していく。
「体調は問題ないか?」
「はい。体重も一切変化無しです。」
「そりゃすげえな…よし、次の3800万は1400メートルだ。増えた距離の感覚を身体に覚えさせるぞ。」
「デイリー杯ですトレーナー。レースを賞金額で覚えるのはやめたほうがいいかと。」
「なんだよ分かりやすいだろ?でも確かに同期に引かれたな…。」
「全く。そんなにお金が大事ですか。」
「当然だ。俺は金の亡者だからな。」
「…はぁ。」
相変わらずのジト目を見返してほくそ笑む。コレくらいの距離感が丁度いい。
「そういう割に無駄遣いが多いと思いますが。何度蹄鉄を調整されるおつもりですかトレーナー。」
「何言ってんだ。いい蹄鉄はいい走りに直結するんだ…必要経費だぜ?お前の脚にとっても大事な事だ金なんかに代えられるか。」
「……ふむ。道理ではあります。」
4: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)01:59:57
クラシックでは桜花賞、オークスで惨敗。それ以降も一切勝てずに年末を迎えた。
周りからの注目もとうに消え失せた。最早そこらのウマ娘その一って感じだ。
それでも彼女は俺のトレーニングメニューを淡々とこなし続けてくれている。
「…体調は問題ないか?」
「…はい。体重も一切変化なしです。」
「そりゃ大変だ。今日はヒマか?」
「ヒマも何も…トレーニングを行うのでは?」
「そんな顔して何がトレーニングだ。行くぞ。体重を1桁増やしてやる。」
「…は?」
「好きな食いもんは何だ?今から今年一年分のヤケ食いに行くぞ。付き合えよ。」
「は………ふふっ。それは無駄遣いではありませんか?」
「うるせえ!景気づけは必要経費だ!一年勝てないくらいで何だってんだ!俺達の戦いはこれからだぞ!」
「その言い方は駄目ですよトレーナー…では、お財布はお任せしますね?」
彼女の友達やら何やらを巻き込んで激励会を行った。運ばれては消えていく料理達を見送り財布が軽くなるのをを若干後悔していたが、
皆に励まされ悔しさを吐露しつつ笑顔になる担当を見れたのだから安いもんだろう。
周りからの注目もとうに消え失せた。最早そこらのウマ娘その一って感じだ。
それでも彼女は俺のトレーニングメニューを淡々とこなし続けてくれている。
「…体調は問題ないか?」
「…はい。体重も一切変化なしです。」
「そりゃ大変だ。今日はヒマか?」
「ヒマも何も…トレーニングを行うのでは?」
「そんな顔して何がトレーニングだ。行くぞ。体重を1桁増やしてやる。」
「…は?」
「好きな食いもんは何だ?今から今年一年分のヤケ食いに行くぞ。付き合えよ。」
「は………ふふっ。それは無駄遣いではありませんか?」
「うるせえ!景気づけは必要経費だ!一年勝てないくらいで何だってんだ!俺達の戦いはこれからだぞ!」
「その言い方は駄目ですよトレーナー…では、お財布はお任せしますね?」
彼女の友達やら何やらを巻き込んで激励会を行った。運ばれては消えていく料理達を見送り財布が軽くなるのをを若干後悔していたが、
皆に励まされ悔しさを吐露しつつ笑顔になる担当を見れたのだから安いもんだろう。
5: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:00:17
シニアに入ってからイクノは伸びを見せた。どうも中長距離の方が相性がいいらしい。
ついに重賞を勝利し、ささやかな祝勝会を開いた。
「やったなイクノ…本当におめでとう!」
「我々二人での成果ですよ。ありがとうございます…随分と酔ってますねトレーナー。」
「当然だ!お前が勝ったんだぞ!最高に美味い酒だぜ…それに賞金もがっぽりだしな!」
「またお金の話ですか…そんなに稼いで何をするつもりなんですか?」
「何にしたって金は大事さ。金さえなんでも手に入るからな…でかい家!いい車!うまい酒!」
「品性は金では買えませんよトレーナー…」
「…買えるさ。そいつを買う金も余裕も無かったから俺は形振り構わずトレーナーになったんだ。」
「全く、酔っても口が減りませんね…お金以外に欲しいものは無いのですか?」
「何よりも金さ、金さえあればアイツはまだ走れたんだ…」
「あいつ…?」
「ダチの話さ…治らない病気じゃ無かった…だがそれを治すのには金が必要だった。」
「…。」
「だから最初俺は医者を目指した…それで同じ病気の奴を直してカネなんて要らねぇって言ってやりたかった。」
ついに重賞を勝利し、ささやかな祝勝会を開いた。
「やったなイクノ…本当におめでとう!」
「我々二人での成果ですよ。ありがとうございます…随分と酔ってますねトレーナー。」
「当然だ!お前が勝ったんだぞ!最高に美味い酒だぜ…それに賞金もがっぽりだしな!」
「またお金の話ですか…そんなに稼いで何をするつもりなんですか?」
「何にしたって金は大事さ。金さえなんでも手に入るからな…でかい家!いい車!うまい酒!」
「品性は金では買えませんよトレーナー…」
「…買えるさ。そいつを買う金も余裕も無かったから俺は形振り構わずトレーナーになったんだ。」
「全く、酔っても口が減りませんね…お金以外に欲しいものは無いのですか?」
「何よりも金さ、金さえあればアイツはまだ走れたんだ…」
「あいつ…?」
「ダチの話さ…治らない病気じゃ無かった…だがそれを治すのには金が必要だった。」
「…。」
「だから最初俺は医者を目指した…それで同じ病気の奴を直してカネなんて要らねぇって言ってやりたかった。」
6: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:00:29
「ではなぜトレーナーに…?」
「俺だって馬鹿じゃねえ…病気を治すための設備やら何やらを考えたら、俺一人が医者になったってそんなの夢物語だって事さ。」
「それは…」
「だから金だ。世界中の名医も病院も黙って頷くくらいの大金を稼いでそいつらに言ってやるのさ。医療費なんて心配するなってな。」
「トレーナー…。」
「そんでまぁ元気になって走りたい奴がいたら…俺のところに来やがれってんだ。そんで一緒に稼いで貰えれば万々歳だろう?」
「私をスカウトしたのも…私が怪我をしていたからですか?」
「それは違うな…お前が怪我なんて屁でもねぇって面して走ってたからだ。」
「…っ」
「飲みすぎたし喋りすぎたな…全部忘れてくれ。それにレース疲れもこれから来るだろう。しっかり休めよイクノ。」
「はい。トレーナーも二日酔いには気をつけて下さい。」
「あーあー大丈夫だ俺は酒には強いんだ。全部忘れちまうけどな…だからさっきのことは忘れてくれよな。」
「承知しました。絶対に忘れません。」
「へっ…将来いい女になるぜお前さんは。」
「俺だって馬鹿じゃねえ…病気を治すための設備やら何やらを考えたら、俺一人が医者になったってそんなの夢物語だって事さ。」
「それは…」
「だから金だ。世界中の名医も病院も黙って頷くくらいの大金を稼いでそいつらに言ってやるのさ。医療費なんて心配するなってな。」
「トレーナー…。」
「そんでまぁ元気になって走りたい奴がいたら…俺のところに来やがれってんだ。そんで一緒に稼いで貰えれば万々歳だろう?」
「私をスカウトしたのも…私が怪我をしていたからですか?」
「それは違うな…お前が怪我なんて屁でもねぇって面して走ってたからだ。」
「…っ」
「飲みすぎたし喋りすぎたな…全部忘れてくれ。それにレース疲れもこれから来るだろう。しっかり休めよイクノ。」
「はい。トレーナーも二日酔いには気をつけて下さい。」
「あーあー大丈夫だ俺は酒には強いんだ。全部忘れちまうけどな…だからさっきのことは忘れてくれよな。」
「承知しました。絶対に忘れません。」
「へっ…将来いい女になるぜお前さんは。」
7: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:00:54
祝勝会の記憶は途中から無かったが無事に帰っていた。
イクノに確認しても楽しい会でしたと言われて終わりなのでまあ粗相はしてなかったんだろう。
「体調は問題ないか?」
「はい。体重も一切変化無しです。次のレースはどれにしますか?」
「よし、暫くはナシだ。トレーニングも軽めのメニューに切り替えるぞ。」
「熱でもあるんですかトレーナー。賞金はもう要らないので?」
「やかましい。お前のスケジュールにノセられてたが最近レースに出すぎなんだよ。少し休め。」
「…賞金稼ぎはよろしいので?私の方は特に不調では無いですし…世間では鉄の女なんて呼ばれてるらしいですよ。」
「不調じゃないなんて言う状態は駄目なんだよ。絶好調で行くぞ絶好調で。それに何が鉄の女だふざけやがって…俺は絶対認めねえからなそんな呼び名。」
イクノに確認しても楽しい会でしたと言われて終わりなのでまあ粗相はしてなかったんだろう。
「体調は問題ないか?」
「はい。体重も一切変化無しです。次のレースはどれにしますか?」
「よし、暫くはナシだ。トレーニングも軽めのメニューに切り替えるぞ。」
「熱でもあるんですかトレーナー。賞金はもう要らないので?」
「やかましい。お前のスケジュールにノセられてたが最近レースに出すぎなんだよ。少し休め。」
「…賞金稼ぎはよろしいので?私の方は特に不調では無いですし…世間では鉄の女なんて呼ばれてるらしいですよ。」
「不調じゃないなんて言う状態は駄目なんだよ。絶好調で行くぞ絶好調で。それに何が鉄の女だふざけやがって…俺は絶対認めねえからなそんな呼び名。」
8: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:01:04
「そうですか。…金を失う女はお嫌ですか?」
「そうじゃなくてだな…お前さんは鉄なんかじゃなくて金だよ。何にも混ざらない気高く美しい黄金のようなウマ娘だって事だ。」
「…トレーナー。もしかしてまだ酔ってますか?」
「うるせえ。口が滑った。とりあえずスケジュールは明日には渡すから今日は休んどけ。」
「そうですか。ひとまずトレーニングメニューに関しては了解しました。それでは今日はこれで失礼します。」
「ああ、また明日な。ちゃんと宿題もやれよ」
「ふふ…了解しました。それではおやすみなさいトレーナー。」
「そうじゃなくてだな…お前さんは鉄なんかじゃなくて金だよ。何にも混ざらない気高く美しい黄金のようなウマ娘だって事だ。」
「…トレーナー。もしかしてまだ酔ってますか?」
「うるせえ。口が滑った。とりあえずスケジュールは明日には渡すから今日は休んどけ。」
「そうですか。ひとまずトレーニングメニューに関しては了解しました。それでは今日はこれで失礼します。」
「ああ、また明日な。ちゃんと宿題もやれよ」
「ふふ…了解しました。それではおやすみなさいトレーナー。」
9: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:01:30
シニアも激戦を繰り広げとうとう出場を果たしたURAファイナルズ。
イクノは戦いを制して頂点へと至った。嬉しさで涙が溢れ目が霞む。
「おめでとうだな。イクノ。」
「ありがとうございます。全てはトレーナーとの日々の賜物です。」
「何いってんだ。俺はお前にムチ入れてただけだぜ。栄光は走りきったお前が全部持っていけってんだ。」
「ふふ…所でトレーナー。どうしましょう。賞金女王なんて呼ばれてるらしいですよ私。誰かさんのお陰ですね。」
「俺も稼がして貰ったさ。そいつをどうするかはお前さんが決めな。人生って奴は長いからな。金はいくらあっても足らねえぞ。」
「分かりました。私の好きに使わせて貰いますね。文句は言わせませんよトレーナー。」
愛バは微笑みインタビューに向かっていった。俺の出番はもう終わりだろう。今後の彼女の人生に幸あれってな。
「優勝おめでとうございますイクノディクタスさん!」
「ありがとうございます。これも今まで私を支えてくださった方々のお陰です。」
「賞金女王とも呼ばれるほどに稼ぎに稼いだようですが…お金の使い道は考えていらっしゃるのでしょうか。」
イクノは戦いを制して頂点へと至った。嬉しさで涙が溢れ目が霞む。
「おめでとうだな。イクノ。」
「ありがとうございます。全てはトレーナーとの日々の賜物です。」
「何いってんだ。俺はお前にムチ入れてただけだぜ。栄光は走りきったお前が全部持っていけってんだ。」
「ふふ…所でトレーナー。どうしましょう。賞金女王なんて呼ばれてるらしいですよ私。誰かさんのお陰ですね。」
「俺も稼がして貰ったさ。そいつをどうするかはお前さんが決めな。人生って奴は長いからな。金はいくらあっても足らねえぞ。」
「分かりました。私の好きに使わせて貰いますね。文句は言わせませんよトレーナー。」
愛バは微笑みインタビューに向かっていった。俺の出番はもう終わりだろう。今後の彼女の人生に幸あれってな。
「優勝おめでとうございますイクノディクタスさん!」
「ありがとうございます。これも今まで私を支えてくださった方々のお陰です。」
「賞金女王とも呼ばれるほどに稼ぎに稼いだようですが…お金の使い道は考えていらっしゃるのでしょうか。」
10: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:01:52
「はい。傷病ウマ娘への支援基金を設立しようと思います。」
ちょっと待った。何言ってんだそれは俺の夢だぞ。アイツと目が合う。
「支援基金ですか?」
「ええ。実は私も昔ケガをしておりまして。ですが私のトレーナーは…」
駆け出すが人混みが邪魔で辿り着けない。こちらを振り返るマスコミ共の視線が鬱陶しい。
「…と言う訳でして、私のトレーナーの考えに同調させて頂き、今後はそのお手伝いをしたいと考えております。よろしいですよね?トレーナー。」
なんとかイクノのもとに辿り着いた頃には全部話し終えた後だった。
やりやがったこの野郎。いつ話したんだ俺は。もしかして酔ったときか?
「す…素晴らしいですっ!!!!」
会場は大喝采だ。理事長なんて泣きながら扇子を振り回してる。
「…よろしいですよね?トレーナー?」
「この状況で断ったら俺は消されるんじゃねえか?」
「私の夢は叶いました。次はトレーナーの夢を叶える番かと。」
ちょっと待った。何言ってんだそれは俺の夢だぞ。アイツと目が合う。
「支援基金ですか?」
「ええ。実は私も昔ケガをしておりまして。ですが私のトレーナーは…」
駆け出すが人混みが邪魔で辿り着けない。こちらを振り返るマスコミ共の視線が鬱陶しい。
「…と言う訳でして、私のトレーナーの考えに同調させて頂き、今後はそのお手伝いをしたいと考えております。よろしいですよね?トレーナー。」
なんとかイクノのもとに辿り着いた頃には全部話し終えた後だった。
やりやがったこの野郎。いつ話したんだ俺は。もしかして酔ったときか?
「す…素晴らしいですっ!!!!」
会場は大喝采だ。理事長なんて泣きながら扇子を振り回してる。
「…よろしいですよね?トレーナー?」
「この状況で断ったら俺は消されるんじゃねえか?」
「私の夢は叶いました。次はトレーナーの夢を叶える番かと。」
11: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:02:03
「俺の夢じゃねえよ。」
「はい?」
「俺達の夢だ。絶対叶えるから覚悟しろよ。」
「ふふ…覚悟は出来てますよトレーナー。」
「厄介なウマ娘の担当になっちまったなぁ。」
「全くですね。厄介なトレーナーに担当されてしまいました。なんせ金の亡者さんですからね。」
愛バが微笑む。その視線が心地いい。
「うるせえ!こうなりゃ一蓮托生だぞ!俺はまだまだ稼ぎ足らねえんだからな!」
「分かってますよ。末永くよろしくお願いしますね。トレーナー。」
すまねえ先輩。定説な距離感なんて俺には無理だった。でもまぁ専属トレーナーなんてそんなもんだろう。
せいぜい次の夢に向かって走るとするさ。今度は二人でな。
「はい?」
「俺達の夢だ。絶対叶えるから覚悟しろよ。」
「ふふ…覚悟は出来てますよトレーナー。」
「厄介なウマ娘の担当になっちまったなぁ。」
「全くですね。厄介なトレーナーに担当されてしまいました。なんせ金の亡者さんですからね。」
愛バが微笑む。その視線が心地いい。
「うるせえ!こうなりゃ一蓮托生だぞ!俺はまだまだ稼ぎ足らねえんだからな!」
「分かってますよ。末永くよろしくお願いしますね。トレーナー。」
すまねえ先輩。定説な距離感なんて俺には無理だった。でもまぁ専属トレーナーなんてそんなもんだろう。
せいぜい次の夢に向かって走るとするさ。今度は二人でな。
12: オワリ 2024/12/31(火)02:02:23
俺は闇のトレーナー
鴨葱を考えてたら賞金女王には金の亡者をぶつけるんだよ!って念が届いたので書いた
満足したのでこれで失礼する
鴨葱を考えてたら賞金女王には金の亡者をぶつけるんだよ!って念が届いたので書いた
満足したのでこれで失礼する
14: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:08:31
トレオリオ…
15: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:08:57
年末にいいものを見せてもらった
ところでその傷病ウマ娘基金に寄付をしたいのだが
ところでその傷病ウマ娘基金に寄付をしたいのだが
16: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:10:32
わりかし健全に適切な距離感じゃないか?
18: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:13:16
いまのところ健全だがイクノはこのトレオリオを手放す気なさそうだぞ
19: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:17:04
ところでダチが取り残されているようだが…
21: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:20:50
いい女が手に入ってないぞトレオリオ
22: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:23:46
>>21
とびきりいいやつがもう手に入ってるんじゃねぇかな…
とびきりいいやつがもう手に入ってるんじゃねぇかな…
26: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)02:46:51
マックイーンが泣きながら手を振ってる…
29: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)03:55:45
金の亡者演じてないだろこれ
全部本心じゃん
全部本心じゃん
30: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)03:56:13
すげえ大御所のCVが着いてそうなトレーナー
31: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)05:27:10
適切な距離感ではあるんだよ
生涯のパートナーっていう適切な…
生涯のパートナーっていう適切な…
33: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)05:58:49
適切な距離取ろうとして取れてるやつ初めてみた
36: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)07:38:15
守銭奴キャラが結局儲け度外視になるの好き
37: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)07:46:47
イクノみたいな子に(仕方ない人…)って笑われることで得られる栄養素があります
38: 名無しさん(仮) 2024/12/31(火)08:15:21
許せませんわ
許せませんわ
許せませんわ